カチューシャの唄解説


此の曲は芸術座公演、トルストイ原作『復活』の劇中歌として作られ、
女優松井須磨子によって歌われました。
(芸術座は劇作家島村抱月主催。帝国劇場で上演

初め演歌師によって広められ人気を博し、
其れに目を付けたオリエント・レコードによってレコード発売。
売上2万枚と云う、当時としては驚異的な大ヒットとなりました。

之によって倒産寸前だった同社も息を吹き反し、倒産を免れました。

其の後同社のデレクターが松井須磨子に謝礼について相談したところ、
『レコードを1ダース欲しい』としか要求はなく、
当時の女優が以下に金銭に対するこだわりが薄かったと云うことを今に伝えて居ます。


作曲者中山晋平は、島村家の書生をしていましたが、
之以後作曲界の期待の星となり、数々の流行歌を生み出して行きました。




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