大正時代的一年 祝・祭・記念日編


大正時代に祝われた、祝日、祭日、記念日を大正14年第10版の歩兵教程を中心として紹介して行きます。
尚、原文は漢字片仮名混じり文、濁点無しなので、適宜修正してあります。



祝・祭・記念日一覧
月日名称内容
1月1日四方拝早旦天皇陛下親しく新嘉殿に出御あらせられ
伊勢神宮、天神地神、神武御陵、先帝御陵、
氷川、加茂、岩清水、熱田、香取、鹿島
等の神社を順じに拝せられ
其年の太平、万民の安寧を祈らせ給う。
1月3日元始祭報本反始の義に基き、賢所、皇霊殿及神殿の三殿に於て
祖宗の皇霊を祭うせられ、皇位、国土及人民の元始を祝し給う。
1月5日新年宴会宮中に於ける新年の御宴にして
天皇陛下豊明殿に出御、皇族、勅任官以上、及外国使臣に酒饌を賜う。
2月11日紀元節神武天皇国内を平定し給い、大和国柏原宮に於て皇位に就かせ給いし日、
陰暦にては正月元日なりしを、陽暦に改算して此日と定め給いしものとす、
此日宮中に於ては天皇陛下御親祭あらせられ、
畝傍の皇陵に御告文を奉し給い、神楽の御催及賢所御拝等の御儀式を行わせ給う。
春分日春季皇霊祭歴代の皇霊竝皇后、后妃、皇親の尊霊を祭り、
同時に八神及天神地祇を祭らせ給う。
3月10日陸軍記念日明治38年2月末から3月に亘り、我陸軍奉天付近に於て露軍に大打撃を加えたる日。
此戦闘は日露戦役中に於ける我陸軍の最大激戦にして又最大勝利戦なりとす。
3月10日は奉天を占領し、満州軍総司令官奉天入城の日とす。
故に年々此日を以て陸軍記念日と定められたるものとす。
名は陸軍記念日なるも実は国民一般の記念すべき日なり。
4月3日神武天皇祭神武天皇崩御の日、
陰暦にては3月11日なりしを陽暦に改算して此日と定め給いしものとす。
此日宮中に於ては天皇の御神霊を祭らせられ畝傍の皇陵には勅使を参向せしめらる。
4月11日昭憲皇太后祭
4月30日靖国神社大祭春秋2期に東京九段坂上靖国神社に於て
盛大なる祭典を施行し、戦病没将卒の霊を祭る。
此日畏くも両陛下親しく御参拝あらせられ、又は勅使を差遣して幣帛を給う。
5月26日東京工業学校記念日
5月27日海軍記念日明治38年5月27日は我が海軍、日本海に於て
露西亜国より来航せる「バルチツク」艦隊を殲滅したる日、
此戦闘は日露戦役中に於ける我海軍最大激戦にして又最大勝利戦なりとす。
故に年々此日を以て海軍の記念日と定められたるものとす。
6月10日時の記念日
6月25日地久節皇后陛下御誕辰の佳日にして、宮中に於て御祝の儀式を行わせ給う。
7月30日明治天皇祭明治天皇崩御の日、
此の日宮中に於ては御親祭あらせられ、桃山の皇陵には勅使を参向せしめらる。
8月23日対独戦線記念日
8月30日韓国併合記念日
8月31日天長節今上天皇陛下御誕生の佳節にして、宮中に於て御祝の儀式を行わせ給う。
但御恒例たる観兵式、賜宴等の儀は炎暑の際なるを以って、
別に10月31日を祝日と定め、其日に於て之を行わせらる。
9月1日大震災反省記念日
9月1日関東庁始政記念日
10月1日朝鮮総督府始政記念日
秋分日秋季皇霊祭春季皇霊祭に同じ。
10月17日神嘗祭其年の初穂並に新穀にて造れる神酒神饌を伊勢神宮に供え給い、
当日勅使を立て祭儀を行わせ給う。又官国弊社には奉幣の儀あり
天皇陛下神嘉殿に出御、神宮を御遥拝あらせらる。
10月23日靖国神社大祭春秋2期に東京九段坂上靖国神社に於て
盛大なる祭典を施行し、戦病没将卒の霊を祭る。
此日畏くも両陛下親しく御参拝あらせられ、又は勅使を差遣して幣帛を給う。
10月31日天長節祝日今上天皇陛下の御誕辰を奉祝する日、
此日観兵式を行わせられ勅任官以上及外国使臣に酒饌を賜う。
11月11日世界大戦平和克復記念日
11月23日新嘗祭其年の新穀にて造れる神饌を神に捧らしめ陛下親らも聞召し給う、
此日神宮及官国幣社に捧幣あらせらる。
 月 日軍旗祭軍旗拝受の記念日にして連隊に於て祭典を行う。


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