鉄道連隊の遺産

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実際に現地に見に行ってきた鉄道連隊由来の車両や遺構などの覚書。 茨城県 ひたちなか鉄道 九七式軽貨車 那珂湊駅に複数留置されており、重ねられて使用されていない物の他、 ポリタンクを載せて除草車として現役で使用されている物がある。 完全な状態ではないが荷台やレール繰り出し機、手ブレーキ、朝顔連結器のピン等が現存する。 2673年現在 除草剤タンクのやぐらが改良されて見やすくなった。 車籍は無いものの、現在も現役で本線上を走行する稀有な例。 (構内で仮台車に用いられているものはある) 千葉県 小湊鉄道 B104機関車 鉄道省が明治27年に英国より輸入した機関車で、後鉄道連隊で使用。 戦後国鉄を経て昭和21年に小湊鉄道へ払い下げ同25年まで使用。 現在は五井駅構内に展示され、2669年にボランティアの手で再塗装が行われた。     九七式軽貨車 五井駅構内貨車留置線に3両留置。 使用状況不明。イベント等で構内を見学したときに運が良いと見られる。 千葉県内は元々鉄道連隊のあった関係で多くの資材が払い下げられたらしい。 製造名板は無し。 鉄道連隊の継目板とレール 鉄道連隊によって敷設された小湊鉄道の五井機関区に残る鉄道連隊の紋章が刻印された継目板と、 創業時に鉄道連隊によって敷設されたと思われるレール(1923年製) 機関区構内故、走行量は少ないとはいえ、現在も現役で使用されている稀有な例。 千葉県 津田沼駅周辺 鉄道第二連隊営門 津田沼は元々鉄道連隊が東京から移転してきたところで、駅周辺は鉄道第二連隊の敷地だった。 鉄道第二連隊営門は、現在も千葉工業大学の正門として使用されている。 K2形機関車134号 K2形は昭和17〜19年に鉄道連隊様に製造された国産軽便機関車で、134号は鉄道第二連隊所属。 鉄道連隊の路線払い下げを京成電鉄と西武鉄道が要望した際、 土地を京成、資材を西武にと分けることとなり、西武鉄道に渡った機関車の一。 ユネスコ村で展示されていたが、同園廃止後津田沼1丁目公園にて展示さる。     新京成電鉄 津田沼-松戸間は元々鉄道連隊の練習線。 千葉県 新京成電鉄くぬぎ山車両基地 陸軍境界杭 陸軍用地を表す石杭。 鉄道連隊演習線用地(=現新京成路線の大部分)に使用されていた。 軌匡 軌匡はドイツの野戦鉄道で使用された鉄製枕木にレールを固定し梯子状にしたもの(軌間600mm)で、並べて接続すれば迅速に鉄路がひけるという便利なもの。(鉄道模型のレールの実用サイズと考えると分かりやすいやもしれません) 日清戦争後に輸送力の近代化のため、ドイツの野戦鉄道に範をとって鉄道連隊が創設され、機関車や軌匡等の野戦鉄道資材が輸入されました。 敷設時には軽貨車2両にレールを積み重ねて1個分(5m)進んでは1個敷くという手法がとられた。また、兵6名による人力運搬も可能。 陸軍敷設の国内鉄道や工事現場等でも同様のものが使用されたらしい。    九七式軽貨車 新京成創業時に九七式軽貨車10両と無蓋車体1台を使用。 製造名板は昭和13年11月新潟鉄工所と昭和13年9月日本車両会社東京支店。    東京都 靖国神社 C56 31機関車 昭和11年に日車で製造され、徴用され泰緬鉄道で使用された。 戦後はタイ国鉄で使用され、昭和54年に2両里帰りした内の1両で、もう1両は大井川鉄道で動態保存。 車票などに鉄道連隊のマークが入れられている。 東京都 江古田 プレスアイゼンバーン E18機関車 細部は以下に ぶらり大正 鉄道連隊E18機関車 東京都 西武新宿線上井草駅 鉄道連隊レール (初代)西武鉄道村山線(現西武鉄道西武新宿線高田馬場―東村山間)の敷設を鉄道連隊が行ったためか、 上井草駅には当時敷設されたものを再利用したと思われる鉄道連隊の刻印があるレールが現存する。 製造刻印も残っているが、鉄道連隊刻印と共にペンキの厚塗りによって判読が難しい。 2番ホームの所沢方から3番目と4番目のレールに確認できる 3番目の柱の刻印 4番目の柱の刻印 埼玉県 秩父鉄道 九七式軽貨車 広瀬川原車両基地にて3両使用中、イベントでの車両基地開放時に見ることができる。 以下は、秩父鉄道より教えていただいた情報。 入手時期、経路は不明(記録無し)。 ただし、昭和44年3月に車両基地を熊谷駅南側から現行の広瀬川原へ移転した以前から使用していた。 用途、使用状況 用途は、写真にない2両を修理用車両をスチーム洗浄する際に台車として使用中。写真の1両は塗装部品の台として使用することがある。           静岡県 岳南鉄道 九一式軽貨車 岳南鉄道岳南富士岡駅に2両1セットで留置。 製造名板によれば昭和8年8月日本車両会社東京支店製で、 シリアルはテ(千?) NO300 1(小さい方)とテ(千?) NO300 2(大きい方)。 現在はベンチレータが乗せられて一寸見づらい。     C56 44機関車 昭和11年に三重神戸造船所で製造され、徴用され泰緬鉄道で使用された。 戦後はタイ国鉄で使用され、昭和54年に2両里帰りした内の1両で、大井川鉄道で動態保存。 平成17年に一度老朽化により運用を離脱したが、同19年より復活。以後タイ国鉄使用で運用中。 タイ国鉄使用ということで泰緬鉄道時代とは大分違った姿になっている。 タイへの輸送時に換装されたメートルゲージの動輪 国鉄使用に変更されたC5644 靖国神社に展示されているものと比べると煙突の長さや正面部の手すり、デフなどの違いがわかる。 車票に鉄道連隊の部隊章が入れられている

熊本県 熊本鉄道 九七式軽貨車 北熊本駅の片隅に2両1セットで留置。
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