在郷軍人への勅語
朕惟フニ國防ノ完備ハ汝在郷軍人ニ待ツモノ洵ニ多シ汝等戮力
協心陸海一致シテ益軍人精神ヲ鍛錬シ軍事能力ヲ増進シ郷ニ在
リテハ忠良ナル臣民ト為リ軍ニ従ヒテハ國家ノ干城トナリ以テ
其ノ本分ヲ盡サムコトヲ期セヨ
大正三年十一月三日
大意
朕が思うに、国防の完備と言う物は汝等在郷軍人によるところが真に多い。
汝等の力を陸海の別なく協力一致させて、益々軍人精神を鍛錬し、軍事能力を増進し、
郷(地方・己の住む場所)に居るにあたっては忠良なる臣民となって、
軍隊に組入れられた時には国家を守護する武士(もののふ)となって、
其上で、其の本分を尽くすべし。
注:私、山本留吉が訳した物なので、間違いがあるかもしれません。
補足説明 在郷軍人及び在郷軍人会とは
ざいぎょうぐんじん[在郷軍人]
陸海軍の予備役・後備役にある将校・准士官・下士・兵卒及帰休兵・補充兵の総称、
即ち一定の地に住し自家の生業を営めど、尚お其の身の軍籍にある人、
動員又は補充のために召集せらるるものとす。ざいごうぐんじん
ざいぎょうぐんじんかい[在郷軍人会]
義勇奉公の目的により、在郷軍人を以て組織したる団体、
便宜の地域に従い其区域を定めて内国一般に普及し、
本部を東京市に置く。
在郷軍人手帳
表紙 裏表紙
在郷軍人が所有する手帳で、軍人手帳の一種ですが、
表紙の星のマークが、在郷軍人会のものに変わっています。
内容も、補充兵の責務や、帝國在郷軍人会に関することについて、
在郷軍人への勅語、在郷軍人の心構えなどが書いてあります。
在郷軍徽章
裏 表
箱表 印(箱裏) 注意書(箱中)
詳細不明